居場所



深く深く閉じ込められた
見上げる空はいつまでも明るいのに
私は見えなくて


何度も這い上がろうとして
石の壁に爪を立てる
それが剥がれていくのも構わずに


希望だと思った頭上の光が
いつしか私を嗤っている様に感じて
石の壁から手を離した


泣くことも
嘆くことも


見えない私の感覚が確実に冷えていく


深く深く閉じ込められた
見上げる空が酷く汚く見えた
見えない私が気味悪かった


いくら上手に登ろうとも
私は傷つき血に塗れる
頭上の空はもはや希望でなくなった


見えない私のひざを抱え
私は冷たい地面に身体を預けた
それが酷く心地よくて


目の端に移りこむ光
眩暈がする
漏れる嗚咽に目を閉じた