私と僕2



暖かな日々を
送っていたのに


時の摂理が
私と君を別れさせた


幼い私は
ずっと傍に居られると思っていた


君がもたらした
苦しみと
悲しみと
どうしようもない恋心


幼い私の世界は
君に裏切られた悲しさでいっぱいだった


本気で
本当の
恋だった


君の笑顔が
静かに最期の時を迎え
君の暖かさが
緩やかに冷たくなっていく


私よりも一回り二回り大きい手で
私の頭を撫でて
私の身体を抱きしめてくれた


その思い出すら
もう二度と繰り返されることはない


君という存在が
この世界から消え去ってしまった


それでも
好きで
好きで
大好きで


君との別れは
涙すら零れなかった


もう一度
私の頭を撫でて
私の身体を抱きしめて


硬く組まれた
君の手は動かない


幼い私は
その現実が理解できなかった


閉じられた瞳が
また私を見てくれますよう


幼い私は
切に願っていた


全てを
全てを
君に捧げるから


君は居なくなっても
私の世界だった