Step Up



まだそこにいるのかい?


君は高みから僕を見下ろして聞く


その声がやけに腹立たしくて
視線だけ向けて無視をした


そこにいてもいいのかい?


相変わらず君は僕をあざ笑って


笑うなとただそれだけを
暗闇の中から叫んだ


たった一つに固執することも
情けないだけだと分かってる


分かっているのならどうしてそこに居続ける?


やけに真剣な声で聞いてきて
僕をじっと見てくる


それが何だか悲しくて
お前に何が分かるんだと反発して


本当は歩みだしたいんだ
その方法が分からなくなったんだと
少し洩らしてみる


なら私の手をとればいい。


そう伸ばされた手が闇を切り裂いて現れる
そっと目を閉じてゆっくりと手を合わせてみる



半信半疑の僕は少し素直になることを知って
僕の居たところを見下ろしていた